ストレスは妊娠には大敵だとわかっていても、不妊治療中はさまざまなことで悩みを抱えるため、ストレスを受けやすくなります。
治療が長くなると、問題や悩みが重なり心理的な問題を抱えてしまうこともあります。
まずは、ご自身がストレスにさらされていることを、念頭に入れておくことが大切です。
悩みやストレスとうまく付き合い、不妊治療中の悩みを一人で抱え込まないようにしましょう。
ストレスとは?
外部からの刺激(ストレッサー)によって身体や心に負荷がかかったことを言います。
負荷がかかると、歪みや傾きが生じ不安定な状態になり、この状態が長く続くと身体や心の病気の原因となってしまいます。
不妊治療中の悩みを大きく分けると、次の3つに分けられます。
・精神的な悩みとストレス
・経済的な悩みとストレス
・身体的な悩みとストレス
・仕事の悩みとストレス
精神的な悩みとストレス
不妊の原因は特定できないこともあり、たとえ原因が特定できたとしてもすぐに妊娠に結び付かないこともあります。そのため、「いつになったら赤ちゃんを授かることが出来るのだろう・・・・」と不安になります。
毎月生理が来てしまうたびに「また今月もダメだった」と暗い気持ちになってしまいます。
また、頑張って不妊治療をしている中で、友人の妊娠報告があるたびに、「どうして自分だけ」という思いから、素直に祝福できないことや、友人と連絡を絶ってしま人もいます。
さらに、周りの言葉によるプレッシャーも悩みの種になります。
「赤ちゃんは、まだ?」「早く妊娠できるといいね」という言葉を、負担に感じることも少なくありません。
実家のご近所さんに会ってしまうと「また赤ちゃんの話になる」と思うだけでストレスとなり、気軽に実家に帰れないという話も聞きます。
経済的な悩みとストレス
保険の適用検査や助成金制度などもありますが、やはり世間のイメージのとおり、継続して検査や治療を受けるためには、たくさんの費用がかかります。
タイミング治療と人工授精は、1回、数千円〜数万円の間で収まりますが、体外受精に進むと一気に高額になってしまします。
実際に、高額な費用に不妊治療を続けることができなくなったケースや、経済的悩みを抱えたまま不妊治療を続けている方たちも多くいます。
不妊治療は成果が出るまでに、どのくらい時間がかかるのか?何回の治療で妊娠するのか?分かりません。
そのため、妊娠するまでにどのくらいのお金が必要なのか?も分かりません。
高額な治療費に、夫婦の片方だけの諦めムードや不安がストレスの原因となったり、もめごとになる場合もあります。
少しでも家庭内での不穏な空気からくるストレスを避けるために、
「私たちが治療に使えるお金は○○円までだね」や「治療は○○万円まででやめる」と決めて不妊治療に望まれるご夫婦もおられます。
参考にしてくださいね。
下のグラフは、不妊治療によって妊娠された 26~46 歳(平均 34.2 歳)の女性に対して行われたアンケートの調査結果です。
「平均治療費は140.6万円」となっています。
身体的な悩みとストレス
不妊治療を行うにあたって、身体的な悩みを訴える人も少なくありません。
不妊治療に使う排卵誘発剤は、人によっては副作用があります。
その副作用の中には、ホルモンバランスの乱れにより、ほてりや動機、不眠など、更年期障害に似た症状が出ることもあります。
また、排卵誘発剤を注射する場合、筋肉注射のため痛みが伴います。
仕事の悩みとストレス
今は、仕事を続けながらクリニックに通う女性は多く「急に休めない」「会議を欠席できない」や「職場に理解がなくて・・・・」といったことがストレスになっているようです。
「今や将来のことを考えると、仕事を続けていたい」と思っていても、仕事と治療の両立は大きなストレスがかかってしまいます。
厚生労働省の行ったアンケートによると「不妊治療のための制度導入数」で「不妊治療に特化した制度はない」が377企業中、306企業でした。日本において、まだまだ職場でのストレスは多いといえますね。
関連記事:不妊治療と仕事を両立する方法は? >>
ストレスは不妊の原因なの?
「ストレスは不妊の原因となる」と、一度くらいは耳にしたことがあると思います。
ストレスが不妊の原因の一つだと言われるのは、ストレスによりホルモンバランスが乱されてしまうからです。
例えば、卵巣から分泌するホルモンのバランスが乱れ排卵が上手くいかないと、卵巣機能不全という不妊症の原因となってしまいます。
不妊治療中のストレス解消法
不妊治療中、これらの悩みがストレスとなることで、さらに妊娠が遅くなってしまう原因にもなります。
「妊娠を忘れる時間を持つことが大切」だとよく言われます。
ストレス解消といってもピンとこない方は、集中できるものを取り入れてはいかがでしょう。きっと、ストレス解消.につながると思います。
適度に解消しながら、不妊に拍車をかけないようにしましょう。