不妊症は、風邪などのように、熱が出たり喉や頭に痛みがあるなど、分かりやすい症状があるわけではないので、普通に生活しているだけでは、自分が不妊症であるとは分かりません。
そのため、なんとなく赤ちゃんを待っていたら時間が経ってしまい、慌てて不妊治療を開始したというケースもあります。
年齢が上がると妊娠する力が衰えてしまいます。赤ちゃんを迎える環境はできているのに、ずるずると時間を過ごしてしまうのはとてももったいないことです。
一般的には赤ちゃんを欲しいとタイミングをとり始めてから1年が過ぎても妊娠しない場合、病院で不妊症のチェックをするタイミングだと考えられています。
しかし、不妊症になりやすい人は、それよりも早く病院で不妊症のチェックをしてもらうことがおすすめです。
では、どのような人が不妊症になりやすのか、女性側と男性側に分けてチェックをしてみましょう。
女性側の不妊症になりやすい人をチェック
1、月経に異常がある女性
月経の異常と不妊症は大きく関係しています。妊娠を考えている場合は、自分の月経の状態をよく把握しておきましょう。
a、月経周期に異常がある
月経周期は、25〜38日が正常とされています。それよりも月経の周期が長い(稀発月経)や短い周期(頻発月経)と言います。
この場合、排卵が起きていない場合があります。
b、月経の量が多い、期間が長い
1時間ごとにナプキンを変えないといけない、量の多い日が1週間以上続くなどの場合は、子宮筋腫などの疑いがあります。
c、月経の量が少ない、期間が短い
月経の量が極端に少なかったり、期間が2日以内終わってしまったりする方は、排卵をしていないなど卵巣機能が低下している可能性があります。
d、月経時の症状の異常
以前と比べて生理痛がひどくなった、排便痛、性交痛などがあるなどの場合は、子宮内膜症の可能性があります。
子宮内膜症は、妊娠できなくなってしまうものではありませんが、妊娠率が下がってしまい、不妊症のリスクがあります。
周期や量、生理痛など月経時の体への影響などが大きく変化した場合は、不妊症以外にも病気やホルモンバランスの異常などが隠れている場合があります。月経に異常がある場合は、基礎体温を記録し、病院を受診するようにしましょう。
2、性感染症や骨盤腹膜炎にかかったことがある女性
性感染症であるクラミジアや淋病は、子宮頚管や卵管の炎症を起こしたり、骨盤内感染症を起こしたりと、不妊症になる可能性がある病気です。
また、腹部の手術後に腹膜炎や腸閉塞を起こしたことがある場合は、卵管が原因の不妊症になってしまう可能性があります
男性側の不妊症になりやすい人をチェック
以前は、不妊症の原因は女性側にあると考えられていましたが、実際は不妊症の原因が男性側にもあると考えられるケースは2組に1組とも言われます。
赤ちゃんが欲しいと考えている場合は、女性だけでなく男性側もチェックするようにしましょう。
1、子供のころにヘルニアや停留睾丸の手術を受けたことがある
これらの手術を受けている場合は、精子を運ぶ管が詰まったり、精子の数が少なくなってしまったりすることがあります。
2、おたふく風邪にかかり睾丸炎を起こしたことがある
大人のおたふく風邪は重症化しやすく、睾丸炎を併発しやくなります。睾丸炎にかかると精子をつくる力が弱まり、不妊症の原因になる場合があります。
3、糖尿病にかかっている
糖尿病にかかると、勃起や射精をしにくくなる性機能障害を起こしてしまいます。重症になってくると、精子を作る能力が衰えてしまい、不妊症の原因になってしまいます。
男性側で不妊症の不安がある場合
自分が不妊症かどうか不安に思った場合、産婦人科だけでなく、男性の場合は泌尿器科で精液検査を受けることが出来ます。
不妊症になりやすい人のチェックで気になる症状がある場合は、一度病院を受診するようにしましょう。
妊娠しやすいからだ診断
不妊症になりやすい人のチェックに当てはまらなくても、生活習慣などで妊娠のしやすさは変化します。
「妊娠しやすいからだ診断」でこまめに自分のからだの状態をチェックして、妊娠しやすいからだづくりをしていきましょう。