【法則その9】赤ちゃんを迎える心の保ち方
実際、不妊治療を開始されてから心のバランスを崩してしまった、とおっしゃる方が多いようです。
治療を行うこと自体が"心の負担"になり、それがまた、治療を受けるカラダ自体に、悪い影響を与えてしまう・・・
何事においてもそうですが、経験した者にしか分からない苦痛や苦悩があります。不妊治療を受けるにあたっては、心と体のダブル・ストレス状態になっている訳ですね。
そういう状況に追い詰められるにも関わらず、かかりつけの先生や周囲の人間関係から無意識に心を傷つけられる事も多々あり、真面目に治療に取り組み、結果を出そうとすればするほど、さらに、自分で自分を苦しめてしまうケースが多いようです。
このように頭では理解できても、なかなか心の安定が保てず、このストレスのサイクルから抜け出せないという方にある事例をご紹介しましょう。
■ストレス・サイクルから抜けたときに
(都内某所に住む35歳・結婚5年目の女性のケース)
ここではお名前を、A子さんとお呼びすることにします。
A子さんは当時、35歳でご主人のご両親と二世帯住宅に住み、結婚5年目を迎えた主婦でした。
結婚後もしばらくの間は、法律事務所で仕事をするバリバリのキャリア・ウーマンでしたが、そろそろ子どもが欲しいということになり、専業主婦になりました。
しかし専業主婦になってはみたものの、なかなか思うように子どもが出来なかった為、不妊専門クリニックへ通いだしたそうです。
検査の結果は・・・
ご主人共々、特に原因らしきものはなく、妊娠しないのが不思議といわれたそうです。
そこで彼女は最近、子どもが出来た友人に電話してアドバイスを求めました。
友人の方は、こうおっしゃったそうです。
「私自身、4年近く子どもが出来なかったんだけど、原因は自分で自分を追い詰めていたことだったんだよね。子どもを作るために通院して、排卵日に夫に無理やり性交渉をお願いしたり、他人に勧められる物は片っ端から買ってみたり・・・
それでうまくいかなければ周囲に当たったりしてさ・・・
とにかく、あの人には赤ちゃんがいるのに、なんで私のところにはいないんだろう・・・!って、グルグル、マイナス思考のまま、赤ちゃんが欲しい!!ってことに固執していたのが一番の原因だったみたい・・・」
この時、A子さんは、友人の話を第三者的に聞くことで、「はっ」と自分の行動に気づいたというのです。まさに、自分は、友人と同じ事をしていたんだと・・・
さらに友人の話は続きました。
「それで、ある心療内科の先生と知り合うきっかけがあって不妊治療の話をしたら、一旦、お休みしたらどうですか?って提案されてね、主人とも相談して、半年間今までの治療のことは忘れて、好きな旅行やグルメ巡りをすることにしたの。 そしたらね、それを決めてから2ヶ月後に、まさかの妊娠をしたんだよね。」
A子さんは、二世帯住宅で始まった結婚生活を改めて振り返りました。
お姑さん達が、孫はまだかと楽しみにしている姿や、何気ない言葉。
友人から送られてくる子どもの写真、
それから、ご近所にいる若いお母さんや子ども達、
そして、絶対に作るぞ!と意気込んでいた自分自身の気持ち等など・・・・
そこで、その日、ご主人と飲みに行って不妊治療をしばらく休みたいことや万一、子どもが出来なかった時にはどうするか等を二人だけで、じっくり話し合ったそうです。
その時、ご主人は最近のA子さんの様子が尋常ではなかったので「もう、このまま子どもがいなくてもいいじゃないか」と 、いつかタイミングを見て伝えたかったと、A子さんが想像もしていなかった意外な思いを打ち明けられました。
(このお話には続きがありまして・・・)
その半年後、A子さんも"まさかの妊娠"をされたのです。
病院でドクターに告げられた時は、しばらく言葉が出ないくらいの驚きだったそうです(^^)
【法則その9】赤ちゃんを迎える心の保ち方