生理のリズムは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2つの女性ホルモンの分泌で生まれます。
一般的に生理周期は、約4週間(28~30日)を1サイクルとし、生理が始まってからおよそ14日目に「排卵」が起こります。
こうしたホルモンの影響によって、ひと月の間でも 女性の身体や心は、以下のように4つのリズムで変化していきます。 今、自分がどの時期にいるのかが判っていれば、心身のケアの方法が見つかったり、何かの予定を決めるときにも役にたちます。是非、参考にされてみてください。
※下のグラフは横にスクロールして全体を見ることができます。
・生理痛や頭痛、吐き気、倦怠感など、さまざまな不調を感じやすく、むくみも起こりがち
・生理による出血によって貧血気味になる
・体の抵抗力が落ちたり、アレルギーがでやすくなる
・体温を上げる黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が減少し、体温が下がって身体が冷え、血行が悪くなる
・生理痛などもあって、生理が始まって数日は、気分が落ち込みやすい
・普段より神経質になりがちで、嗅覚(におい)が敏感に
・生理の終わり頃は、卵胞ホルモン(エストロゲン)が徐々に分泌され、気持ちが上向きになり元気が出てくる
・吹き出物や肌荒れが治りにくい
・敏感肌になり、かぶれや湿疹が多くなりがち
・はりが失われ、くすみ、くまが出やすい
【特に生理前後は、ゆったり過ごして】
不規則な生活や、ハードワーク、冷房による体の冷えなど、生活環境がもたらすストレスは、さまざまな不調を起こしやすい原因となります。
特に、生理前後は、無理をせず、心と体を休めてゆったりと過ごしましょう。
●お休み前の“ホットざくろ”で体の中から温めて、質の良い眠りを確保しましょう。
【基礎体温をつけ始めるならこの時期に】
生理の周期は、生理のはじまりの日から、翌月の生理の前日までが1サイクルです。基礎体温をつけると一目で自分の体のリズムがわかります。
●体のリズムを視覚化する、気づきの多い大事な習慣です。
【マッサージやお手軽ストレッチで血行改善】
体を温め血行を良くするためにお風呂にゆっくり浸かったり、パックやマッサージで肌をお手入れすることは、“明日の美人をつくる”お約束です。
お手軽に無理のない範囲で、ラジオ体操やストレッチなどで体をほぐしましょう。
●きついガードルや下着で、体を締め付けないように気をつけて。
【たんぱく質や鉄分を補い、体の中から温める意識を】
生理の出血によって、貧血を感じたり、体が冷えやすいこの時期は、 たんぱく質や鉄分、カルシウムを多めに摂取するよう心がけたいものです。
●アーモンドや松の実などビタミンEを多く含むナッツ類は血流を促し、生理痛の原因となるうっ血を解消します。また、ニラは体を温め、生理痛を緩和する効果があります。
・女らしさにつながる卵胞ホルモン(エストロゲン)が分泌され、4つのリズムの中で一番体調が良いと感じる時期
・むくみも取れて、体の動きも軽快になる(ダイエットの効果を感じやすい)
・自律神経のバランスもよくなる
・気分が明るく、考え方も前向きになり、新しいことへと挑戦したくなる
・精神的に安定し、心身ともにバランスがとれ、自信がみなぎる時
・4つのリズムの中で最も性欲が高まる時期
・卵胞ホルモン(エストロゲン)の影響で、血行がよくなり、肌の調子は最も良い
・肌にハリとつやが出て、お化粧ノリが良い
・くすみがとれ、シミ、そばかすが目立ちにくくなる
【シェイプアップを始めるなら、今!】
体調が最も良いこの時期は、心も安定して、食事制限も受け入れやすくなっています。
水分の排せつも良く、体重を落としやすいこの時期は、適正な体脂肪率を目指す筋トレなどシェイプアップを始めるのに、おすすめです。
●お金をかけなくても、ラジオ体操や散歩など、毎日続けることで体は変化していきます。
【大事な決め事などには好機です】
大切な決断や、冷静な判断は精神が安定しているこの時期に。
心も体も安定している時期だからこそ、何が必要で、何が必要ではないか等、落ち着いて考えることに適しています。
●大切な決断は、頭がのぼせたり、カッとしやすい時期は避けたほうがいいですね。
【外界へ自己アピールの時、新しい事に挑戦するなら今!】
前向きな気持ちに女性らしさが加わり、魅力的に輝く時期です。
元気に自己アピールができるので、新しい事を始めたり、新しい仲間の輪に入っていくなどに、最も適した時期です。
●第一印象は大切です。肌の調子が良いと、服選びも楽しくなりますね。
【イメージチェンジを図るなら、今!】
新しいファンデーションや新色の口紅などにチャレンジしたい場合は、 肌の調子が最も良いこの時期に試したり、切り替えをおすすめします。
●化粧ノリが良い時期に、新しい自分を再発見!!
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌の増加に伴い、子宮内膜が厚くなるため下腹部に不快感や違和感を感じることがある
・大きな体調の崩れはないが、むくみや便秘、肩こり、腰痛などが起きやすくなる
・脂肪分が燃焼されにくい時期でもある
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で交感神経が優位になり、ハイテンションになることも・・・元気になったり落ち込んだりと、感情の起伏が激しく、人格に二面性がでることもある
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で皮脂の分泌が盛んになり、この時期に不摂生をすると、生理前の週にニキビや吹き出物などのトラブルが起こりやすくなる
・規則正しい生活のもとでは、さほど肌トラブルはなく、肌に抵抗力がついて自然な保湿に
【食べたものがそのまま体に・・・】
この時期、黄体ホルモン(プロゲステロン)により、脂肪分が燃焼されにくく食べたものが、そのまま体につきやすくなります。 くれぐれも、脂肪分・糖分の摂りすぎには注意してくださいね。
●どんなに体に良いものでも、過剰摂取は逆効果です。口に入れるものは、“バランス良く、適量”を心がけて。
【悪あがきは禁物!こういう時期は質の良い睡眠を】
感情の起伏が激しい不安定なこの時期は、判断ミスもしやすく、仕事の効率も低下しがちです。
「今はこういう時期なんだ」と割り切って、淡々と取り組みましょう。
●こういう時期こそ、規則正しい生活を心がけて、自分にベストな睡眠時間を確保しましょう。
【失われる栄養素や適量の水分補給を】
この時期には、生理の時に経血とともに失われる栄養素の補給をしましょう。
からだを支える重要なミネラルは、今のうちにしっかり補給。
●一日に、数種類の野菜と適量の水分補給は、便秘対策にもつながります。 この時期だけでなく日頃から心がけていきましょう。
・卵胞ホルモン(エストロゲン)、黄体ホルモン(プロゲステロン)共に減少し、黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響が一番強く表れる時期
・体内の水分の排泄が悪くなり、むくみや便秘になりやすい
・乳房のはりや痛み、おなかの痛み、肩こりなど、生理前のさまざまな不調が多く表れる
・眠気が増したり、逆に眠れないこともある
・ホルモンバランスが急に変動することにより、自律神経のバランスが乱れて、イライラや不安が募り、怒りっぽくなったり、攻撃的になったり、やる気が出なかったり・・・、人と会いたくないなど憂鬱な心の状態になりやすい
・イライラや心の不安定さを落ちつけようと、過食に陥ることもある
・黄体ホルモン(プロゲステロン)の影響で皮脂分泌が高まり、ニキビや肌荒れなどトラブルが起こりがち
・肌を黒くするメラニン色素が沈着しやすい時なので、シミやソバカスができやすい
・血行が悪くなり、くま・くすみが目立ちやすくなる
【重要な決断は次の生理が終わるまで保留】
大切な決めごとは、できるだけ、この時期は避けましょう。 些細なことで、イラっときたり、カッとなりがちなので、特に人生に関わる重要決定事項は、次の生理が終わる時まで、棚上げしておきましょう。
●自分の状態を知っておくと、人との付き合い方も、今どうすべきか、必要以上に悩まずにすみますね。
【食欲が増してきます】
この時期は、心身の不安定さを落ち着かせようと食欲が増してくるようです。
くれぐれも食べすぎには注意して、バランス良く食べることを心がけてください。
●満腹感を感じるように食事の30分前に豆乳を飲むのもオススメです。
【この時期は、オシャレ心をちょっと我慢】
ホルモンが急激に変化するこの時期は、肌の状態が敏感な時期でもあるので、肌に刺激を与えるパーマやヘアカラー、ムダ毛処理などは控えておいたほうがいいようです。
●自分の体のリズムを前もって知っておくと、この時期を外して、計画的にオシャレを楽しむことができますね。
【時にはスイーツの誘惑に負けても・・・】
この不調期から生理の始まる時期にかけて、無性に甘いものが欲しくなります。
これは、脳内に情緒安定の物質(糖質)を増やそうとするためです。
●日頃、糖分の摂りすぎに注意されている方も、時には、スイーツの誘惑に負けてもイイコトにしましょう。できたら、自然の甘みが豊富なドライフルーツなどオススメです。
※生理周期によるカラダと心のリズムには、個人差がございます。ここでの生活アドバイスは、一例としてご紹介をしております。